買ったのを忘れていて、昨日寝室で偶然見つけました。 買ったときはおそらく、30台も半ばになって記憶力などの衰えを感じ、この本に励ましてもらおうと思ったのですが、そうは問屋が卸しません。なにせ書いている人が101歳のイタリア上院終身議員。もとは脳神経のノーベル賞学者です。しかも、科学的に老年になっても脳は進化することを説明してくれるのかとおもいきや、ミケランジェロ、ガリレオ、バートランド・ラッセル、ピカソといった超偉人たちが、晩年までいかに優れた業績を出し続けたかを書いてくれています。「そりゃーイチローはメジャーでもヒット打てるけど、凡人はバッティングセンターでも空振りだよ」と思ってはいけません。脳細胞は年齢とともに死滅するのは確かですが、残った脳細胞はそのネットワークの形を変え、更なる脳の進化を支えるのです。惰性で生きず、広い視野とバランスのとれた思考を持ち続けることが重要だと言っているような気がしますが、この圧倒的な才能の差はどう埋めたら良いのだろう?という点はすこし考察する価値はあるかもしれません。 とにかく、著者の知識が膨大かつ緻密で、偉人たちのオムニバス伝記としても楽しめます。原著はイタリア語なので読めませんが、訳はとってもこなれています。ちょうど会社を定年退職したお父さんお母さんにプレゼントするとよいかもしれません。 スポンサーサイト
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